軽貨物ドライバーのはじめ方!届出から車両選びまで解説

軽貨物ドライバーのはじめ方!届出から車両選びまで解説

軽貨物ドライバーのはじめ方にについて、会社に縛られない自由な働き方や、副業として自分のペースで稼げる点に魅力を感じている方が多いようです。

ただ、いざ始めようと思っても、女性でも体力的に大丈夫なのか、車なしの状態からどうやって車両を用意すればいいのか、あるいは年齢制限や開業資金のことが気になって一歩踏み出せないという声もよく耳にします。

特に、2025年からは新しい規制も始まるため、ネット上の古い情報だけで動くのは少し危険かもしれません。

しかし、この仕事は正しい手順さえ踏めば、誰でも個人事業主として自立できる素晴らしい職業です。

そこで、ここでは、長年現場を見てきた私の経験を交えながら、未経験の方がスムーズに開業するための手順をわかりやすく解説します。

この記事のポイント
  • 2025年開始の安全規制と講習義務
  • 黒ナンバー取得の最短ルートと書類
  • 失敗しない車両選びと経費の考え方
  • 稼げる仕事の探し方と契約の注意点
目次

最新制度での軽貨物ドライバーのはじめ方

最新制度での軽貨物ドライバーのはじめ方

2025年は物流業界にとって大きな転換期でしたね。

そのため、これから軽貨物を始めるにあたって、まずは働き方のスタイルを決め、新しくなったルールを理解しておくことが大切です。

昔のように「とりあえず車があればいい」というわけにはいかなくなっていますよ。

個人事業主としての独立と副業の選択

軽貨物ドライバーとしてキャリアをスタートさせる際、最初に決めるべきは「雇用契約」か「業務委託契約」かという点です。

皆さんがイメージする「好きな時間に働いて高収入」というスタイルは、ほとんどが後者の業務委託契約(個人事業主)になります。

そして、個人事業主として独立する場合、会社員とは違って労働基準法に守られない代わりに、働けば働いた分だけ収入になる青天井の世界が待っています。

最近では、本業を持ちながら土日や平日夜間だけ稼働する「副業ドライバー」も増えていますよね。

そのため、副業から始めて、手応えを感じたら本業に切り替えるというステップアップも賢い選択かなと思います。

個人事業主のメリット・デメリット

  • メリット: 人間関係のストレスが少ない、頑張りが直に収入になる、経費計上で節税が可能。
  • デメリット: 事故や病気のリスクは自己責任、確定申告の手間がある、ボーナスや有給休暇がない。

いきなり会社を辞めて飛び込むのが不安な方は、まずは週末だけの副業として、アマゾンフレックスやフードデリバリーなどから試してみるのがおすすめですね。

新設された安全管理者選任と講習義務

ここが、これから開業する方にとって一番重要なポイントになります。

何故なら、これまでは比較的簡単に開業できたのですが、事故防止の観点から規制が強化されたからなんです。

具体的には、貨物軽自動車安全管理者の選任と講習受講が義務化されています。

そのため、これまでは「届出」だけで済んでいたものが、これからは安全管理体制もしっかり整えないといけません。

個人事業主の場合は、自分自身を安全管理者として選任することになります。

2025年4月以降の必須要件

開業時または開業後速やかに、国土交通省が認定した講習機関で安全管理に関する講習(約5時間程度)を受ける必要があります。

また、初めて運送業に就く方は、事故対策機構(NASVA)などが実施する「初任診断」を受けて、自分の運転のクセを把握することも義務付けられました。

これについては、「手続きが面倒になった」と感じるかもしれません。

しかし、これは逆に言えば、安易な参入者が減ってプロ意識のあるドライバーだけが残るということ。真面目に取り組む方にとっては、市場の信頼性が上がるチャンスとも言えますね。

軽貨物ドライバーのはじめ方と届出

軽貨物ドライバーのはじめ方と届出

開業の決意が固まったら、次は具体的な行政手続きです。

ここをクリアしないと、いわゆる「黒ナンバー」が取得できず、仕事が始められませんよ。

ただ、役所の手続きと聞くと難しそうですが、流れさえ掴めば自分一人でも十分できますよ。

運輸支局への経営届出と要件

まずは、自分が住んでいる地域を管轄する運輸支局(陸運局)の輸送担当窓口へ行きます。

そして、ここで行うのが「貨物軽自動車運送事業経営届出」です。

許可制ではなく届出制なので、書類に不備がなければその場で受理されますよ。

そこで、提出する主な書類は以下の通りです。

スクロールできます
書類名内容と注意点
貨物軽自動車運送事業経営届出書氏名、住所、営業所などを記入します。自宅を営業所にする場合が多いですが、賃貸の方は「事業利用可」か確認が必要です。
運賃料金設定届出書「距離制」や「時間制」など、運賃の定価を届け出ます。標準的な様式が窓口にあるので、それを参考にすれば大丈夫です。
事業用自動車等連絡書これが一番重要です。運輸支局の受領印をもらうことで、次のステップである車検場での手続きが可能になります。

また、ここでポイントとなるのが「休憩施設」の確保です。

原則として営業所(自宅など)に併設されている必要がありますが、自宅兼事務所であれば特に問題にはなりません。

また、車庫も営業所から2km以内にあることが条件ですが、軽自動車の場合は車庫証明が不要な地域もあるので、事前に確認しておくとスムーズに進みますよ。

黒ナンバー取得の流れと必要書類

運輸支局で「事業用自動車等連絡書」にハンコをもらったら、その足で「軽自動車検査協会」へ向かいます。

ここでついに、黄色いナンバープレートを黒い事業用ナンバーに変更するのです。

そこで、手続きの流れはこんな感じです。

  1. ナンバー返納: 現在ついている黄色ナンバーをドライバーで外して返却します。
  2. 書類提出: 運輸支局でもらった連絡書、車検証、住民票などを提出し、用途を「貨物」、区分を「事業用」に変更します。
  3. 新車検証交付: 「貨物軽自動車運送事業用」と書かれた新しい車検証をもらいます。
  4. 黒ナンバー購入・取付: 窓口で黒ナンバー(2,000円前後)を購入し、自分で車に取り付けます。

これで晴れて、あなたの車は「営業車」となります。

また、軽自動車には普通車のような「封印」がないので、取り付け作業は簡単です。

車選びのタイミング

まだ車両を持っていない場合は、車両を購入またはリース契約してからこの手続きを行います。

それは、車台番号が決まっていないと書類が書けないためです。

税務署への開業届とインボイス登録

黒ナンバーがついたら、仕事ができる状態にはなりますが、事業主としての義務を果たすために税務署への届出も忘れずに行いましょう。

そこで、特に重要なのが以下の2点です。

  • 個人事業の開業・廃業等届出書: 事業を始めたことを国に知らせます。屋号(〇〇運送など)を決めておくと、屋号付きの銀行口座が作れて便利です。
  • 青色申告承認申請書: これを開業から2ヶ月以内に出さないと、最大65万円の控除が受けられません。軽貨物はガソリン代など経費が多いので、節税効果は絶大です。

そして、今は避けて通れないのがインボイス制度への登録です。

元請けとなる運送会社やプラットフォームの多くは、インボイス登録事業者であることを取引条件にしています。

そのため、免税事業者のままだと仕事が受注できなかったり、消費税分をカットされたりする可能性があるのです。

もっとも、「消費税を払うのはキツイ」と思うかもしれませんが、現在は「2割特例」という措置があり、売上税額の2割を納めるだけで済むケースが大半です。

これを活用して、最初から登録しておくのが無難かなと思います。

軽貨物ドライバーのはじめ方と車両

軽貨物ドライバーのはじめ方と車両

ドライバーにとって、車両はただの移動手段ではなく、売上を生み出すための「生産設備」です。

そのため、どの車を選び、どう手に入れるかで手取りの収入が大きく変わってきますよ。

稼げるおすすめ車種と選び方

軽貨物で使われる車種は、実質的に以下の3つに絞られます。仕事内容に合わせて選ぶのが鉄則ですよ。

スズキ エブリイ(およびOEM車)

業界のド定番ですね。荷室が四角くて広いので、宅配の荷物を積み上げるのに最適ですよ。

また、中古パーツも豊富で修理もしやすいのが魅力。宅配でガッツリ稼ぎたいなら、これを選んでおけば間違いありません。

ホンダ N-VAN

助手席側の柱(ピラー)がないので、横から荷物を出し入れしやすいのが特徴です。

また、助手席までフラットになるので長尺物も積めます。乗用車ベースで運転が楽なので、女性やフードデリバリーメインの方に人気があります。

ダイハツ ハイゼットカーゴ

最新の安全装備が充実しています。燃費も比較的良いので、長距離を走るスポット便などを考えている方には良い選択肢になると思いますよ。

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必須の任意保険と経費の考え方

営業用(黒ナンバー)の任意保険への加入は必須です。自家用車の保険は業務中の事故には使えません。

そして、保険料は月額1.5万〜2.5万円ほどと高額ですが、対人・対物は無制限にしておくのが業界の常識なんです。

また、運んでいる荷物が壊れた時に備える「貨物保険」も必要です。

これに入っていないと、大手のアマゾンやヤマト運輸などの仕事は受けられません。

それと、経費としては、ガソリン代、オイル交換(月1回推奨)、タイヤ交換などがかかります。

売上の2〜3割は経費で消えると考えて、しっかり資金管理をすることが長く続けるコツです。

アマゾンフレックス等の仕事探し

車と保険の準備ができたら、いよいよ仕事開始です。

ちなみに、現在は特定の運送会社に所属しなくても、アプリで仕事を取れる時代になりました。

その代表的なのが、アマゾンフレックス(Amazon Flex)です。

これは、アプリで自分の働きたい時間枠(ブロック)を選んでエントリーする仕組みで、人間関係の煩わしさがなく、報酬も週払いで早いのが魅力です。

ただし、配達品質(誤配や遅配がないか)はAIで厳しく管理されています。

他にも、スポット配送のマッチングアプリ「PickGo(ピックゴー)」や「ハコベル」などがあります。

そこで、これらを組み合わせることで、仕事がない時間を減らし、効率よく稼ぐことができます。

もちろん、安定を求めるなら佐川急便やヤマト運輸の委託ドライバーとして、担当エリアを持つ働き方も王道ですね。

ただ、こちらは体力的にハードですが、慣れれば月収50万円以上も十分に狙えますよ。

まとめ

軽貨物ドライバーに必要なことは、単なる運転手ではなく「経営者」としての視点を持つことです。

2025年の新規制である安全管理者の選任やインボイス対応を確実にこなし、目先の利益だけでなく経費や保険を考慮した収益計画を立てましょう。

また、特定の下請けだけに依存せず、アマゾンフレックス等のアプリを併用して収入源を分散させることや、長く稼ぎ続けるための身体のケアこそが、この業界で生き残るための最大の防衛策になりますよ。

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